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午前9時である。境内に祇園囃子が流れ、本殿内の太鼓が打ち鳴らされている。
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神官巫女勢揃いで本殿にて 夏越祭斉行の奏上である。
  「身禊の祝詞」が唱和されていた。 参詣者はまばらである。
この段階では神職のみで行われている神事なのである。
疫神社の方はというと・・・
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祇園祭の神事に関係した団体などの代表者の席が設けられ、
その後ろにもテントが張られ椅子が用意されている。
鳥居には茅の輪が取り付けられ、その上部には斎竹がある。
疫神社前の植栽の場所は、茅草を用い、結界となるよう設えされている。
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祈願者が集まり出している。それが・・・・・
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勿論、祭礼が済んで、一般参詣者の参拝が始まってからである。
 結界となっていた茅の柵は、みるみるうちに抜かれていった。
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参拝の順に列を為し、
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茅の輪を潜り、
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身についた半年の穢れを祓い、残る半年の疫病や諸悪を退散させて貰うようにと祈ってからである。
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祈祷受付を行い、神職の祈祷もされている。
 授与されるのは、茅の輪と粟餅である。 何れも、蘇民将来の故事に基づいているものだ。
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ハサミを持参して、境内で茅の輪づくりをする老婦人にあった。
 作り方のわからない若い人たちに、丁寧に教えられていた。
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森林学校のような空間が出来上がっている。
有難い事ではないか。感謝!
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宗教や信仰というものは、生活の中に根ざしていなければ、 生まれないだろうし、忘れ去られてしまうだろう。
市民に解放された空間となり、憩いの場となった時、身近な神仏が生まれると感じた。
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こうして、一ヶ月間の祇園祭は幕を下ろし、お仕舞いとなる。
 西門を出て、振り返ると、掛札の文字が変わっていた。
疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしさい)
■開催場所: 八坂神社(京都市東山区祇園町北側625番地)
■開催日時: 2012年7月31日 10:00~
■お問合せ:八坂神社 075-561-6155