祇園祭の記録ついでと言ってはなんですが、ほっとけない小ネタたちです。

レトロでちょっと胡散臭い。
おどろおどろしいけど憎めない。

P1020331タイトルのことばは、ご本人がwebで使っているのもなので失礼ではありません。というか、世界中からやって来てここの前を歩いた人が一様に感じるであろうことを店主がよくわかっているところが良い。たしか新町の北観音山の近くだった。
気にはなったけど怪しいから近寄らなかった人は、http://hachimanya.ocnk.net/product-list/13で見られます。
『おどろポップ』な雰囲気を、髑髏・妖怪・古典などの怪しい世界観で表現するデザインブランド。–>舞骨堂

P1020332

鷹山でポップな犬遣い

P1020681鷹山は、三条室町西にあり、幾たびかの火災、風雨で御神体と一部の懸装品を残して失われた休み山だ。天明の大火、文政の暴風雨(1826年)、蛤御門の変による大火(64年)と、歴史的「悲運の山」だ。
左側の「鷹つかい」は在原行平、ちまきをもつ中央の「樽(たる)負い」は在原遠膽、犬を連れた右側の「犬つかい」は在原業平(なりひら)と伝えられている。鷹狩りの様子だが、他の山鉾の人形たちがおどろおどろしいのに比べ3人はゆったりとヒョウキンだ。犬遣いが曳く犬の「牛のようなまだら」が何よりポップでかわいく、コンテンポラリーなのが印象深い。俊敏な狩猟犬種なのだろうけど、優雅な旅のお供をしているように見える。
菊水鉾、大船鉾につづいて復興の願いもおありのようで、不遜を承知で軽いノリでいうと「祇園花月スポンサーで動物漫才」が隠れモチーフの山。すみません。
P1020686

護符が暖簾

DSCN3469「蘇民将来之子孫也」は、祇園祭の重要なキーワードで八坂神社のお守り、護符、山鉾のちまきなど書かれ、身を守る呪文だ。
(詳しくは、 ちまきに付いた札の威力とは「祇園祭 蘇民将来之子孫也」 五所光一郎 http://kyoto-brand.com/read_column.php?cid=5083 等を参照下さい。)

三条京阪近く縄手新門前上がった中川染織の店先には、見ての通り最強と言える永遠かも知れない効き目をもった暖簾がかかっている。中御座、東御座神輿が神幸祭で前を通られるのでさらに威力が増そうもの。これでは疫病神も手を出せない。

屏風祭にあるリアリティ番組

屏風祭は、鉾町のお宅にある伝来の美術品、祇園祭ゆかりの品を楽しませてくれる。設え、飾り付けられた気遣いはそのお宅のお祭りのもてなしだ。
一通り窓際の工芸品、装飾品を見た後は、やはりさらにその奥に視線は向く。その視界幅、微妙な加減の距離の向こうに見える住人の食事、談話風景が
人生がそのまま「リアリティ番組」を描いたジム・キャリー主演「トゥルーマン・ショー」ぽく見える。他人の視線はご承知の上で、てらいなどなくごく自然な日常が見える。昨今なら「ズーム」の威力で微妙な距離がそうではなくなっている。生活に立ち入ってはいけない、覗いてはならないというルールがある上でこの三日間だけはそれぞれがそれが破られていることが前提だが、そのルールは守られている体でいなければならない。映画では本人は見られていることは知らないのだが、他の演者、観客は、屏風祭と同じ構図だ。いちど、屏風の向こうで食事してみたいものだ。