御旅所を出発し、寺町京極のアーケードにはいると、鳴りかんの音、ホイットヨイットのかけ声、鈴のシャンシャン、怒号とも言える様々な駕輿丁への指示の声が渾然として商店街を駆け抜ける。
すぐさま、錦市場の通りにさしかかり、細い角を曲がらなければならない。
回転の中心点となる位置に指示役の駕輿丁が乗っている。
じっくりとすり足で難所を直角に曲がる。
錦市場に入ってすぐ、騎乗しての宮司を見ていると、神輿を追って来た京漬物高倉屋の店主に店前でばったり。
錦市場で生まれ育ったバッキー井上氏も50才オーバーとなってもお祭り馬鹿の口。初代clubfame編集長だ。記念写真を1枚、パチッ。
神輿の横幅一杯の錦市場は駕輿丁だけで3ブロックは埋め尽くされた。缶ビール、新鮮な酒のアテをつまみながら駕輿丁は進む。
高倉通りを高辻まで南下し、烏丸通りへ。
豊臣秀吉以前、中御座、西御座は神幸祭で駐輦滞在する御旅所は、四条ではなくこの大政所御旅所であった。
正式な神遷しに準じた奉告、神事が行われているのだろうか。
四条烏丸交差点、差し回しは行われず、東洞院を北上し、三条神泉苑の八坂神社御供社(又旅社)経由で八坂に戻られた。