7月28日、この日の朝、、

境内神輿蔵から出された10日から3週間、神幸還幸の渡御を終え、再び蔵に収めるこの日、夜8時からの神輿洗い神事に備えその朝、10日と同じく鴨川から神用水がくみ上げ、清祓された。
そして、かつて、実際に神輿が河原におろされ、洗われたという場所あたりに齋竹(いみたけ)に囲われて神用水の桶が3つおかれている。

祇園祭の神髄に関わるこれらの意義は、下の写真の駒札に端的に説明されているので参照下さい。
さらに詳しく「鴨川の水の神様、神輿」については
水と火が清め、人々は設える「祇園祭 神輿洗いと祈り」(五所光一郎)を参照下さい。
http://kyoto-brand.com/read_column.php?cid=5392

50mほど先の四条大橋の橋上に神用水のくみ上げ、神輿洗式を示す齋竹(いみたけ)、結界が見えます。
50mほど先の四条大橋の橋上に神用水のくみ上げ、神輿洗式を示す齋竹(いみたけ)、結界が見えます。

今日も神輿洗式の前、夕刻、神輿飾りの片付けをしている最中に激しい雨にみまわれ、鴨川に濁流が流れたようにしばしば氾濫する鴨川に対して治水が重要な行政テーマであったらしい。

大雨による鴨川の氾濫 -> 雨を止ませたい -> あめやみ祈願 -> めやみ地蔵尊で祈願

のながれで、仲源寺は雨が止むよう祈願する為に作ったお寺だ。川の山側で土手の位置にあるのは頷ける。

疫病犠牲者追悼の祇園御霊会、「鴨川の水の神」を讃え鎮める神事の統廃合の歴史の縁起から、神用水のくみ上げ、神用水清祓は、この寺から神官、氏子宮本組、神事関係者が出発する。

2012年7月10日の神用水清祓の様子は、 http://kyotocf.com/gionsan2012/shinyosui-seibatsu1-2012/

雨奇晴好(うきせいこう) 仲源寺webから。

http://fishaqua.gozaru.jp/kyoto/higashiyama/meyami/text.htm
『人生の激しい風雨に遭いこの地蔵尊の下に額づけば、人生は「雨奇晴好」だ。「降るもよし、晴るゝもよし。」だ。悲運、逆境にひしがれていては駄目だ。研究努力によって、これを克服し、これを生かして、「日々是れ好日」と受け取って、順逆共にとらわれず、行き詰らない、人生を生き技く地蔵菩薩の尊いお力を頂くのです。(略)』

寿福山 仲源寺(ちゅうげんじ)
本尊は地蔵菩薩。目疾(めやみ)地蔵とも称されて眼病に霊験あらたか。観音堂の千手観音は洛陽三十三所観音霊場第十六番札所。
京都市東山区四条通大和大路東入ル祇園町東側585-1

参考

[駒札全文] 神輿洗と宮川
祇園祭の神事のひとつである神輿洗式は、八坂神社の神様たちの神輿を清めるため、例年七月十日と二十八日に四条大橋の上で行われる。
神幸祭は七月十七日夕刻から夜にかけて、神輿三基が八坂神社から四条寺町の御旅所へ渡御する重要な祭礼儀式であり、また還幸祭はその一週間後の七月二十四日、今度は御旅所から神泉苑や三条又旅社等を経て八坂神社に還幸する(戻る)儀式である。それらの神事の前後に、御祭神をお乗せする神輿を洗い清めるため、行われる神事が神輿洗式である。
神輿洗式当日の朝には、四条大橋に斎竹(結界を張るための笹竹)が立てられ、鴨川から水が汲み上げられた後、ここでお祓いを行い、清められた水が、夜の神輿洗に使われる。
なお、四条大橋から松原橋(旧五条大橋)までの間を、古くから特に「宮川」と呼ぶが、この宮とは祇園社(八坂神社)のことを指し、神輿を洗い清めたことに由来するとも伝わる。このあたりには現在も「宮川町」・「宮川筋」という地名が残り、花街としても有名である。