神霊降臨の無垢な少年の舞が悪霊を鎮める

7月13日、祭の両輪となる山鉾巡行と神輿渡御で大事な役割を果たす「稚児」が八坂神社に参内する。
午前11時、長刀鉾の稚児と禿たち、そして午後1時45分、二人の久世駒形稚児である。
さる7月7日には綾傘鉾稚児も社参をし諸行事を行った。
かつては船鉾以外のどの鉾にも生稚児と禿がのっていたらしいが、鉾町や稚児家にかかる財政的な負担から、生稚児は人形に替わっていった。

長刀鉾稚児社参

白馬にまたがり大勢のお供を従え、八坂神社へ向かう。お供は武士の家来役なので、全員裃姿で参列する。

狩衣に金の烏帽子で登場
狩衣に金の烏帽子で登場

稚児は蝶蜻蛉の冠と金烏帽子を身に付け、神の使いへとその姿をかえてゆく。 禿もこの日は侍烏帽子の冠を付け、稚児を護る武士の役目を担っている。
この日から山鉾巡行のお務めを果たすまで稚児は神の使いとされ、地面に足をつける事はない。食事、着替えなど一切の世話も父親が行う。

長刀鉾稚児社参

久世駒形稚児社参

神職から同神社の神木の葉でくるんだ「杉守り」を授与された
神職から同神社の神木の葉でくるんだ「杉守り」を授与された

京都市南区久世の綾戸国中(くなか)神社は素戔嗚尊の荒御魂(あらみたま)、八坂神社は和御魂(にぎみたま)を祭る。
久世駒形稚児は毎年、氏子の男児から選ばれ、神幸祭と還幸祭でそれぞれ馬に乗って中御座神輿を先導する。
久世駒形稚児の『駒形』と言うのは馬の頭をかたどった木彫りの彫刻を首からかける由縁からだ。

綾傘鉾稚児社参

7月7日には、やはり金色の烏帽子に狩衣姿で真っ白に化粧してもらった綾傘鉾の稚児6人と、町内の役員達が「結納の儀」「宣杖の儀」「御千度の儀」を八坂神社で執り行っていた。
(写真は平成23年7月7日)
110614_d1918571

110614_d0fb3e77

祇園祭稚児について詳しくは下記を参照下さい。
ー 神の使いよ現代の疫病を祓い給え ー「祇園祭 生稚児結納の儀」
http://kyoto-brand.com/read_column.php?cid=5391
ー 神の化身、久世駒形稚児が祭の真髄 ー「生き稚児にみる祇園祭」
http://kyoto-brand.com/read_column.php?cid=5242
ー 結納を行い養子縁組まで交わされる稚児 ー「知られざる祇園祭 / 神となる稚児」
http://kyoto-brand.com/read_column.php?cid=5148
(いずれも五所光一郎)