7日の昼下がり、富小路三条下るにある旅館「錦水館」に集う輿丁達がいた。
 三若みこし会十会派の雄「祇藤会」の面々である。

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ロビーの奥には、長老が揃い若衆の熱気を見守っている。
 三若組奥田会当初からの顔ぶれである。

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中央の棚に、妙な写真が掲げられ、お供えがされていた。
正に、祇藤会の前身、三若組奥田会の主宰者奥田哲郎と、今日の三若の隆盛を取り戻した男たちの古びた写真であった。

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そして、その一枚の古びた写真を取り巻くように、祇藤会若衆の写真が貼り付けられていた。
 神輿洗の晩、神輿にも触れられず、遠巻きに眺めていた若衆の顔も見えた。

 いよいよ出番だとばかりの明るく嬉しそうな顔である。

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祇藤会会長源田は、若衆に今日の指図と注意をなし、玄関の塩を踏んだ。

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見送る町内や道行く人の篤い眼差しの中、鳴閂(なりかん)を掲げ、 鳴閂ならしの輿丁の一団は勇ましく八坂神社に入る。

今年、上坊は祇藤会に入会した。
初年兵になる上坊には撮影班の襷がかけられたが、練習会に精勤した甲斐あってか、道中の鳴閂を掲げさせて貰っていた。

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道中も、拝殿を回る間も、もう鳴閂を離したくないと言わんばかりだったのが、山田である。
待ち遠しくて待ち遠しくて、この日のために一年があるのだろうと思っている筈だ。

練習も欠かさず、15日宵宮祭の御神霊遷にも、こっそり家を抜け出してきた男である。

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その山田を見守るようにしていた千葉は、三若神輿会吉川会長の挨拶に、 瞬きもせず聞き入っていた。

千葉は、今朝奥田哲郎の墓参りに出かけたという。

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「今年初めて、おじきの墓を参らせてもらい、声を聞きました。
墓に掌をあて、そこに眠る魂を感じ涙が溢れました。
自分たちが受け継がなければならない事の本質が、 少し解った気がします。
しかし全て自分次第! いつまでも、熱く、正しく、本気でやる事を誓います!」

とは、千葉が小生のフィードのコメント欄に残したメッセージある。

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激が飛び挨拶が終わると、赤襷の若中が堰を切ったように、神輿を拝殿から出した。

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待ちに待った神輿に触れ、拝殿を回される神輿と一体となって、上下に揺れている。
奥田哲郎の御霊は、盆を前に、祇園祭に帰ってきてるかもしれない。